2017年11月17日公開の
劇場アニメ「ゴジラ 怪獣惑星」を見てきました
感想と考察なんかの記事です
ストーリー上のネタバレもあります
この記事の目次
ゴジラ怪獣惑星はオススメできるのか?
虚淵の脚本が好きな人
進撃の巨人っぼい雰囲気が好きな人
設定資料集とか読み込むのが好きな人
なら、とりあえずは楽しめると思います
ゴジラシリーズ初のアニメなので、アニメ作品らしいというか、アニメでしか表現できないゴジラになってます
そこが古参のゴジラファンがどう捉えるかは少し未知数
ネタバレなし版の感想。普通に面白い。ゴジラオタクがどう思うかはわからん
ゴジラシリーズはある程度見ていますが、前作見てるわけでもないですし、登場した怪獣を全部言えるわけでもないです
どの作品のゴジラが同一個体!とかも知りません
その程度ではありまずか、ゴジラ好きではあります
そんな人が見た感想になります
面白い!!普通に!!面白い!!!
音楽要素が消えたマクロスと、進撃の巨人っぽい空気感と、それら二つのど真ん中にゴジラという存在で柱を建てた
そんな印象を持ちました
開始30分くらいまでは正直ちょっと退屈な気もします
僕は好きなんですけどね
ちょっとこの辺はシンゴジラっぽいですね
ゴジラ自体は出てこなくて、人間側の会議とかだけを見せられる感じ
その会議や、会話で人間側の立場や状況を客に説明してるんですよね
ストーリーに大きな動きがない上に、雰囲気がひたすら重苦しい
そのへんがゴジラ好きにはどう映るのか?ってとこが少し不安ではあります
あとは、移民船団の体感時間と、地球での経過時間に九千年くらいのずれがあるって話んところ
SFでは定番のウラシマ効果って奴で、説明がつく話なんですが、その辺かなり雑に扱ってるので、SF慣れしてないと意味がわからないかもしれませんね
とりあえず上映開始から30分くらい経ったら、物語が動き始めます
この辺から、sfアニメとしてのゴジラ!って感じでいいですねー
脚本家の虚淵らしい展開もはさみつつ、sfアニメならではの迫力とスピード感あるシーンもあり、絵的に見応えあります
終盤に向けてボルテージが上がっていき、カタルシスがどかーんときた後の、衝撃の展開から衝撃のラスト(とはいえ予測できる範囲ではある)
若干好みの別れるラストではあったと思いますが、約2時間の間、個人的には結構楽しめました
少し気になった点、ダメだった点
ここからは、ストーリー演出上で個人的に気になった点
あんまり良くないなーと思った点を書きたいと思います
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とある中心人物が途中で物語全体を左右する行動を取るんですが、正直言って、その行動を選択したのが唐突に感じます
お前急にどしたの?的な印象が強い
もう少しそこに至るまでの描写が欲しかった
人間のゴジラへの対抗策も正直なんていうか、都合よくない?希望的観測強くない?
そもそも対抗策見つかってるのが強引に感じるんすよね
一応は劇中で、今この対抗策が見つかったのはこういう理由
って説明があるにはあるんですが、ものすごくあっさりとそのシーンが過ぎるので消化不良というか、尺の都合みたいなのを感じさせます
あと主人公が正直言いまして、進撃の巨人のエレンの劣化キャラに感じますね
行動原理があまりわからないです
他のキャラに比べてちょっと異常な思考回路を持ってるというかはみ出し者というか、そんなキャラ設定な感じなんですが、どうしてそんなキャラになったのか
特に納得いくような描写がないんです
この辺も、尺の都合を感じましたね
ストーリーのために用意されたキャラって感じがする
ゴジラ怪獣惑星のストーリーネタバレありの感想。衝撃結末にも言及
まずゴジラ怪獣惑星のストーリーについて
本編で描かれたそのまんまの順番ではなく、この世界で起きた出来事を時系列で書いていきます
まずはめっちゃ端折ってまとめると
・地球に怪獣が出現。最後にゴジラ出現。
・宇宙人が助けに来るも結局ゴジラ無双
・地球人と宇宙人が一緒になって地球から移民船で宇宙に脱出
・暗くて狭い宇宙船で20年間さまようも移住先見つからず資源がそろそろやばい
・ワープとか使ってたから体感20年だけど、地球基準の時間では1万年くらい経ってるはず
・そろそろゴジラ死んでるかもだし資源もないし、地球に戻ろう
・戻ったけどゴジラっぽいの生きてるのが無人偵察機で判明
・宇宙船の運営方針を決める幹部のうち、若者世代が「ゴジラ倒すしか、地球取り戻すしか生きる道ないよ」と主張
・ゴジラ以外にと恐竜もどきとかいるし、電磁波出してる植物とかいるし、地球相変わらずやべえわ。
・やっぱつれぇわ。
・宇宙人が地球に来るまでに旅してきた期間で、幾つもの惑星文明が滅亡してきたのを目撃してきたことを告白する
・そのほとんどが、ゴジラのような存在に滅ぼされてきた、と語る
・ゴジラのような存在ってのが、外見的なことなのか。単純に怪獣という意味なのかは曖昧
・紆余曲折あるも被害を出しながらゴジラを倒す、イヤッホォォォォォ!!
・しかしやっとの事で倒したゴジラは1万年前の地球を滅ぼしたゴジラの子孫だった
・1万年前のゴジラは今まで成長を続けてて10万トンにまで成長してた
・対ゴジラ人類部隊ほぼ全滅。主人公も気を失う。スタッフロール突入!!!
・スタッフロール後に短いカットがあった
・主人公が目を覚ますとそこには、原始人的な格好をした女性がいる
・おそらく彼女に主人公は助けられた?
・続編、「ゴジラ 増殖機械都市」18年5月上映!!
って感じで終了です
では以下に詳しくストーリーまとめつつ感想も書いてきます
主にここがダメだなーって感じた部分の感想が多くなるかと思います
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本編時系列の序盤
20世紀の最後の夏、地球に突然怪獣が出現。地球全体が地獄のようになる
最後にゴジラが現れて、人類も怪獣も敵にして暴れ回る。もうまじ地球やばい
そのタイミングで、宇宙人が大船団で2種類別々にやってくる
宗教色が強い未来予知的な科学技術を持つ白人系宇宙人エクシフ
機械文明の強い黒人系宇宙人ビルザルド
どちらも地球を侵略しにきたわけではなく、母星を失って宇宙を旅していた人型種族です
本音はともかく、どちらも建前としては
「ゴジラ退治を手伝うから地球に移住させてくれ」って言ってきます
もちろん地球としては、すがるしかない
ということで、地球人と白人系エクシフと黒人系ビルザルドの3種類がゴジラと戦うことになります
白人系エクシフは、未来予知に近いレベルの予測や分析が可能なスーパーコンピューターのような技術を生かして
黒人系ビルザルドは機械文明を生かしてメカゴジラを作り対抗しようとします
しかしどちらも、本編での描写としてはごくあっさりと失敗に終わる
最終手段として核爆弾150発をゴジラに打ち込むもほぼ無傷に終わります
そして人類は地球を捨てて、外宇宙へ旅立ちます
移住可能な惑星を目指してです
マクロスぽいですね。まぁマクロスに限らずよくある展開ですが
ちなみにこの、地球崩壊から脱出までの描写は現実時間にして15分くらいです
怪獣マジヤベェ。地球終わったわ。他の惑星に移住するしかねえ。
ってのが、この映画で語られる時間軸における現在の状況の大前提。ってことを紹介するための回想になります
この回想にあたる地球崩壊は、小説「ゴジラ 怪獣黙示録」で詳しく描写されているようです
そして3種類の人類が宇宙に逃げて20年後
移民船団のドックにあるシャトルに1人の若者が、爆弾持ち込んで立てこもります
主人公である、ハルオ・サカキ大尉です
その理由は、「老人ばかりの志願者を今眼下にある惑星に降下させて移住させる」という決定に対する抗議というか撤回要求
老人しかいない集団を降下させたところで立ちいかない。口減らしがしたいだけだろう!
という理屈で抗議してるわけですね
上官からの説得には耳を貸しませんが、志願者である老人から通信が入ります
「ワシらはもうこの暗く狭い船の中で先の見えないたびに疲れた。死ぬときは大地の上で死にたい。地球でなくてもいい、どんな星でもいい、大地の上で死にたい。本当に志願したんじゃ」
という説得にサカキハルオは立てこもりを諦め拘束されます
老人の語り口からすると、サカキハルオとこの老人タニ氏はおそらく知り合いですね
独房にぶち込まれる主人公サカキハルオ
その足元の窓から、老人たちが惑星に船で降下して行くのが見える
しかし大気圏突入?くらいのタイミングで船ごと爆発
老人たちは大地の上で死ぬことはできなかった
ゴジラ怪獣惑星の時系列の中盤
老人たちの効果失敗から数日後
移民船団の幹部たちによる会議「中央委員会」が行われている
地球人、エクシフ、ビルザルド
それぞれの種族から多分3名ずつ?出席してるぽい
地球に帰ろう派のエクシフ
いやいや危なくね?派のビルザルド
慎重に考えよう派の地球
まぁまぁ紛糾しますが結論出ず
そんな移民船団の内部に一つの噂が流れます
ゴジラを倒す方法が見つかったという噂です
移民船団内部の共有ネットワーク上に、ゴジラに関する論文がアップロードされたのです
論文の著者は不明
しかしその後のシーンで、おそらくは独房にいるハルオサカキがその著者っぽい
中央委員会に出席してたイケメン白人系宇宙人の手引きで、地球脱出前のゴジラの録画映像などを、白人系宇宙人の持つ超絶スーパーコンピュータを使って解析して分析
それらを論文としてまとめて共有ネットワーク上にアップロードすることで、移民船団の一般市民の世論を操作しようとした?
そんな感じの描写がありました
また、この辺りのタイミングで、主人公が他の乗組員に比べると異常と言えるほどにゴジラに対する憎悪と、地球奪還への意志が強いことが描写されます
進撃の巨人のエレンみたいな感じです
しかし、エレンのように、子供の頃から外界に憧れていたり、世間の価値観と違う子供だったり
といった描写が一切ありません
ゴジラから逃げて地球を脱する際に、ゴジラの恐怖を目の当たりにしていた
くらいの描写しかありません
しかし、この体験は、移民船団の人間のうち、一定年齢以上であればみんな程度の差はあれ経験してるはず
エレンのように異常者たり得るほどのバックボーンが感じられないんですよねぇ
この点は素直に残念ですね
さて、話をストーリーに戻します
資源が減ってく移民船団
20年の長旅で、メンタル的に多数の乗組員は限界も近い
このまま移住可能な惑星を探し続けて見つかる可能性にかけるか、地球に戻ってみるか
白人系宇宙人のスーパーコンピュータの予測によると、移民船団の体感時間では20年でも、これまでに使ったワープによる時間のずれ、ここから地球までに使う長距離ワープによる時間のずれ
縫合して考えれば地球時間で1万年は経ってるはず
つまり、ゴジラたちも死に絶えてる可能性は十分にある
しかも、イケメン白人宇宙人はゴジラ打倒の草案があるとのこと
つまり、ハルオサカキがネットに流した論文のさらに詳細な奴です
これを材料に、独房に入れられてるハルオサカキを保釈させてゴジラ打倒作戦の概要を説明させます
その作戦に触発された中央会議の若者世代が中心になり、地球降下&ゴジラ打倒作戦を実行することになります
主人公ハルオサカキは腕に手錠的なものはされたままですが、降下作戦には同行可能
幹部と共に行動することになります
またハルオサカキの監視役として、ハルオサカキの後輩女子ユウコ・タニが配属されます
ユウコは、以前に惑星降下に志願した老人タニの孫です
ここで、老人タニとハルオサカキの関係が少し明らかになります
旧知の仲だっだからこそ、ハルオサカキは老人タニの悲痛な訴えに、抗議を諦めたのかもしれませんね
<メモを見ながら 思い出しながら書いてるので 随時詳しく更新中です>
時系列の終盤、地球降下作戦
地球に降下する部隊の指揮は地球人のリーランド
「中央会議の老人世代がいる限り、俺たち世代に座り心地のいい椅子は回ってこない」
と語ります
明確な反抗意志とまではいかなくても、不満がある様子がうかがえる
ゴジラ打倒作戦を成功させて英雄になりたいとも語ります
ってことで
地球人はハルオサカキ、ハルオの監視役な後輩タニユウコ、降下作戦のリーダーのリーランド、生物学者マーティン、操縦士アダム
白人宇宙人エクシフは、イケメン神官メトフィエス、
黒人宇宙人は、技術士官ガルグと軍事教官ベルベ
以上8人が降下作戦のメインキャラです
他に600人くらい一緒に降下してますが、特に名前は紹介されないモブキャラになります
リーランドの指揮のもと地球に降下した600人
コメント
こんにちわー
たまにちょこちょこ読んで楽しませともらってます。笑
実はこのゴジラには前日譚にあたる小説があってそこであの降下に失敗したおじいちゃんが別の怪獣戦での英雄であることとかハルオとの関係が描かれているんですよ。そこら辺確かに映画は優しくないなとは自分は思いましたが見てて凄い楽しめる作品でした!